様々な場所で使われるPOSシステム

POSシステムは、現在スーパーやコンビニのレジだけでなく、飲食店や美容院など幅広い場所で利用されています。バーコードを読み込むだけで、一瞬にして商品コード、品名、価格といった様々な情報を読み込み記録するPOSシステムは、正確に売上情報を上げる機能だけでなく、商品管理や顧客情報管理、従業員の勤怠管理など、ニーズに合わせて様々な機能を付加することもできます。これにより、人的ミスや不正、様々な情報を管理する上での手間や時間を削減することができ、リアルタイムで情報が上がってくるため顧客のニーズを素早く把握することも可能になりました。今やPOSシステムは効率の良い経営戦略を練るためには欠かせないものとなりつつあります。それに伴い、導入する店舗や顧客の要望に合わせてシステムと連動させる様々な周辺機器も登場しています。レシートプリンタやバーコードリーダーはもちろん、多様化する支払い方法に合わせたカードリーダーやタブレット端末との連動などを組み合わせることで更に便利になりました。最近では持ち運びができるタブレット端末を用いたPOSシステムも登場していますが、通常はレジ本体やパソコンをわざわざ持ち運んで商品管理を行うことはできません。そこで、商品の在庫管理を行うためレジから離れたところで作業が必要な場合や、飲食店などで注文を受ける際に役に立つのがハンディターミナルです。持ち運びに便利なだけでなく、情報を入力するとデータがすぐに反映され、倉庫や店舗内での在庫確認や注文された料理をホールから厨房へと一瞬で伝える事ができ、効率良く作業を行うことが可能になりました。POSシステム自体の進化だけでなく、ハンディターミナルもまた、業種やニーズに合わせた進化を遂げています。

ハンディターミナルの特徴

ハンディターミナルは、その名前の通り手に持つ事ができる端末のことで、HT（Handy Terminal）、もしくはHHT（Handy Held Terminal）とも表します。現在、ハンディターミナルは運送・物流関係から販売、飲食業まで幅広く利用されているシステムで、普段の生活の中でも見かける機会が多いものです。例えば、宅配業者が荷物に貼り付けられたバーコードを読み込んで情報を確認したり、コンビニなどで消費期限を確認したり商品の入れ替え時に利用されています。その種類や形状も業種によって求められる機能が様々なので、それに合わせたものが作られています。飲食店向けのものは、お客様からの注文をボタン操作で入力すると、すぐさま厨房のディスプレイに情報が送信されるように作られています。手書き伝票よりもスピーディなだけでなく、注文漏れやホールと厨房の連絡の行き違いを防ぐことができます。注文を受けるだけでなく、残数管理もできるので売切れてしまった場合でもその場ですぐに説明でき、代わりの商品を提案することも可能です。事前におすすめメニューや日替わりメニューの登録をしておけば、スタッフがお客様へメニューの説明や紹介をしやすいだけでなく人的ミスを減らす効果も見込めます。また、持ち運びが自由な点を活かして屋外で行われるイベントや、車などでの移動販売でも活用されています。現在ではタブレット端末を利用して、手軽に使え、より直感的に操作ができる機器も登場しており、今後も様々な用途で使われ、広がっていくことが予想されます。

利用することで考えられるメリット

ハンディターミナルを導入するメリットに、商品管理や発注に関しての時間や手間を省くことができる点が挙げられます。ピッキング作業や食品の消費期限の管理など、多くの品物を扱う流通や小売店で利用する場合、ひとつひとつの物の情報を確認するのに手作業では労力と時間がかかりすぎます。その点、ハンディターミナルがあればバーコードを読み込むだけですぐさま個々の商品情報が表示されるため確認が早く、時間が短縮できるぶん作業効率がアップします。読み込んだ情報はディスプレイに表示され、見ることができるため、人的ミスを軽減できる効果も見込めます。確認や指示の多い作業では画面の見やすさと操作性が求められるため、ハンディターミナルもそれに合わせた形状のものが採用されています。飲食店で導入する場合でも、伝票を手書きで入力する必要がなく、手元の機器に登録されているメニュー名のボタンを選ぶだけです。短時間で覚えられるので新人スタッフの教育にも手間を取られません。スタッフが注文を伝えにホールと厨房を行き来する時間も不要なため、忙しい時間帯でもお客様を待たせる時間を短縮できます。このように、ハンディターミナルを利用した商品管理や発注を行うことで、作業時間の大幅な短縮、人件費の削減、人的ミスを抑える効果などが期待できます。導入する際に注意するポイントは、操作性だけでなく、バッテリの持ちやディスプレイの見易さ、重量、柔軟にカスタマイズできるのかなどの機能面と、それに見合うコストで運用できるかです。店舗の業務内容や導入するメリット、求める機能を考慮して選びましょう。